栄養学

【脂質を制するものはダイエットを制する!】摂りたい油と避けたい油

2023年3月27日

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【脂質を制するものはダイエットを制する!】摂りたい油と避けたい油

2023年3月27日

脂質とは

夏に向けて本格的にダイエットを始めるぞ〜!
おお、やる気だね!
最近は栄養成分表を見るようにしているよ!今日は脂質0ランチにしてみました!
脂質を意識するのは良いことだね。ところで身体に必要な脂質もあることは知っているかな?
え?脂質はダイエットの敵でしょ?カットカット!
脂質は悪者扱いされがちだけど、私たちのカラダにとってなくてはならない大事な栄養素なんだよ。
この贅肉にも役目が・・?

脂質の役割その1:細胞膜の材料

このお腹の脂肪。確かに保温性ありそうだし、衝撃は逃してくれそうだけど・・他に使い道ある?
例えば僕たちの体はすべて"細胞"からできているんだけど、細胞には一つ一つ膜があって、それの材料になるのは脂質。
細胞レベルで必要なのか!
脂質が不足すると細胞レベルで体に不調が起こってしまうんだ。肌のハリがなくなったり、肌荒れなどの原因にもなるよ。
若々しさを保つためにも必要だね!

脂質の役割その2:ホルモンの材料

脂質の役割はまだまだあるよ!身体の潤滑油的な存在の"ホルモン"はわかるかな?
女性ホルモンとか男性ホルモンとか?あ、成長ホルモンもよく聞くね!
そう、そのホルモン。他にも身体の至る所に存在していて、その材料になるのも脂質なんだ。脂質が不足すると、ホルモン不足により体がスムーズに機能しなくなって、様々な身体の不調が起きてしまう。
脂質完全排除はNGってことだね!
そのとおり!

脂質が必要な理由

  • 細胞一つ一つの膜を形成する
  • ホルモン(テストステロンなど)の材料になる
  • 血液サラサラ効果で血流を改善し、血管を強くする
  • 脂肪燃焼効果がある

 

ダイエットの近道は”脂質”を味方につけること。良い油は必要量摂りつつ、悪い油をカット!を目指そう。
良い油、悪い油の見分け方、教えて〜!

 

悪影響を及ぼす避けたい油

 避けたい油 1)トランス脂肪酸

トランス脂肪酸!とりあえずヤバいやつってことだけは知ってる。
特徴やどんなものに多く使われているか、見てみよう。

 

トランス脂肪酸

▼特徴

人工的に作られた物で消化分解が難しく、体内に蓄積しやすい。デトックスに240日もの期間が必要とも言われる。

▼成分表示

マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、食用植物油、加工油脂

▼多く含まれる食材

マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、ビスケット類(クッキー・パイ・半生ケーキなど)、コーン系スナック菓子、生クリーム、菓子パン、クロワッサン、デニッシュ、ピザ、ハンバーガー、ドーナツ、市販の揚げ物、マヨネーズ、カップラーメン、チョコレート菓子

 

え・・マヨネーズとか菓子パンにも入ってるのか・・
じゃあさっきダチョウちゃんがコンビニで買ってきたケーキ。原材料チェックしてみようか。
ひぃ。・・チラッ。・・・お。トランス脂肪酸は書かれていないぞ!セーフ。
安心するのはまだ早い。そのコンビニケーキはおそらくマーガリンを使ってその安さを実現させているはず。
なんだって!!
トランス脂肪酸は日本で規制がされていないので、原材料名に記載がなかったりするんだ。
ヒェェ。じゃあごまかし放題ってこと?
植物性油脂、ショートニングという名前で記載されているね。
あ、ほんとだ。食用植物油脂って書いてある。
スーパーで売っている安いパンやお菓子、揚げ物には大体入っているものと思っていた方がいいね!
肝に銘じます!

トランス脂肪酸が体に及ぼす悪影響

    • 悪玉コレステロール(LDL)の増加により冠動脈性心疾患のリスクを高める
  • 細胞へダメージを与え、腸の炎症や老化を促進させる
  • 心不全・心筋梗塞、動脈硬化・不整脈・アルツハイマーなどの原因

 

 避けたい油2)オメガ6

オメガ6は必須脂肪酸と言われていて、体に必要な脂ではあるんだけどね。現代人は摂りすぎているんだ。
なんで摂りすぎちゃうんだろ?
安価で手に入るから使われ安いんだよね。コンビニ弁当や市販の揚げ物、外食が多い人はオメガ6を摂りすぎている可能性が高いね。

 

オメガ6を多く含む食材

ウィンナー、ベーコン、マーガリンを使う洋菓子、市販の揚げ物

サラダ油、ごま油、コーン油、ひまわり油、なたね油、マヨネーズ、マーガリンなど

 

サラダ油も悪い油なのかぁ。サラダって健康そうな名前に騙されてたよぅ
この商品名をつけた人、すごいよね・・

 

オメガ6過剰の場合の体に及ぼす悪影響

  • 腸内環境が乱れ、免疫力が低下しやすい。
  • 喘息、鼻炎、アトピーなどの慢性炎症を引き起こしやすい。
  • 活性酸素を発生させやすく、老化を促進させる。

 

アトピーも鼻炎も治したいし、外食減らさなきゃか。
悪い脂を摂る機会を減らしていきたいね。次は積極的に摂りたい油を見ていこう!
待ってました!

 

積極的に摂りたい良い油

 オメガ3

ダイエットの味方の油、その名も「オメガ3」体内で合成できないから、食べ物で摂るべき必須脂肪酸とされているよ!
なんか強そうな名前!
「オメガ3」は身体の慢性炎症を抑える油でもあるんだ!
そんな素敵な効果が!アトピー改善の為にも摂らないとだね。

 

オメガ3脂肪酸の嬉しい効果

  • アレルギー症状など慢性的な炎症を抑える働き
  • 悪玉コレステロールや中性脂肪を減らせる
  • 女性ホルモンを整え、睡眠の質を向上させる
  • 目や毛髪、皮膚のバリア機能を向上させる効果も見込める
  • 血圧を下げる、動脈硬化・血栓の予防
  • 心疾患やがんなどのリスクも下げられる

 

嬉しい効果がいっぱい!何から摂れば良いのかな?
代表的な調理油は亜麻仁油やエゴマ油なんだけど、酸化しやすい上にお安くないんだ。
扱いにくそうなお高い油は簡単に手をだせないなぁ。お財布に優しい摂り方はないの?
手軽にオメガ3を摂るなら青魚がおすすめ!
青魚か!・・青魚って何がある?
イワシ、アジ、サンマ、サバ、カツオあたりかな!
よかった、全部好き!

 

「オメガ3」が多く含まれる食品

α-リノレン酸…アマニ油、えごま油、チアシード、ヘンプシード、胡桃などのナッツや種子
EPA・DHA…魚油(サバ、イワシ、アジ、サンマ、サバ、カツオ、ニシン、鮭、牡蠣、エビ、アンチョビなど)

自炊の時の調理油は炎症に関与しない「オメガ9」の"オリーブオイル"がお値段的にもおすすめです!

 

 

 オメガ3を摂りすぎた場合のデメリット

食事で摂るよりサプリメントで摂る方が手っ取り早そうだなぁ
その気持ちはわかるけど、サプリメントはあくまで補助食品!手軽に摂れる反面、過剰摂取しやすいよ。 過剰摂取がもたらすデメリットも知っておこう!

 

オメガ3過剰摂取がもたらすデメリット

● 吐き気や下痢

● 出血が止まりにくくなる

● 不整脈の一種である心房細動のリスクが上昇する可能性がある

 

良質な脂質だとしても、脂質の過剰な摂取は使いきれずに持て余して脂肪として蓄積されて太るから注意してね!
多すぎても少なすぎても健康に悪影響を及ぼす可能性があるってことだね!

 オメガ3脂肪酸 1日の摂取量目安

ちょっと必須脂肪酸についておさらいしたいな。
そうだね。ではなるべく避けたい油は?
オメガ6
正解!では積極的に摂りたい油は?
オメガ3!どちらも身体の中で作る事ができないから食事で摂ったほうがいい脂質。ってことで合ってる?
そのとおり!オメガ3とオメガ6の理想的な摂取バランスは、1:2とされているんだけど、現代人の欧米型の食生活ではその比が1:10になっているといわれているんだ。
なるほど。だからオメガ6はなるべく避けたい油なんだね。
過剰摂取になりがちなオメガ6をオメガ3に置き換えて、脂肪酸バランスを整えることが大切だよ!

 

オメガ3の1日の摂取目安量

厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」において、オメガ3の1日の摂取目安量は、成人男性の場合2.0g~2.2g、成人女性で1.6g~2.0gが推奨されています。EPAやDHAを合計で1日1g以上摂取するよう推奨しています。

成人男性成人女性
18〜29歳2.0g/日1.6g/日
30〜49歳2.0g/日1.6g/日
50〜64歳2.2g/日1.9g/日
65〜74歳2.2g/日2.0g/日
75歳以上2.1g/日1.8g/日
妊婦1.6g/日
授乳婦1.8g/日

引用:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2020年版)

一度に大量摂らずに、毎日こまめに適量を。できれば食事から摂りましょう!

まとめ

油を味方につけるポイント

  • コンビニ食、外食中心だと、悪い油を避けるのが難しい。
  • 過剰摂取しやすいオメガ6、トランス脂肪酸を避けましょう。
  • 不足しがちなオメガ3を積極的に食事から摂るのを意識しましょう。
  • 良い脂質も摂りすぎNG!"適量"が大事!
  • この記事を書いた人

めぐる

食事指導・運動指導の両面から体をサポートするパーソナルトレーナーとして活動しています。 リバウンドを繰り返してしまう、食事の仕方に悩まれている方に向けての栄養学や腸内環境を整えるための簡単腸活レシピなどを発信しています。もう1つ発信しているアフリカ旅記録ブログでは、1ヶ月のアフリカ旅で8kg増加した体重の戻し方も発信していきます!



▼資格
アスリートフードマイスター
発酵食健康アドバイザー

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